レッスン
理論 — 希釈計算機
希釈は化学反応ではなく調理のレシピのようなものである。高濃度の原液をどれだけ取り、溶媒をどれだけ加えるかを選択する作業である。この計算ページは化学的な問題ではなく実用的な疑問に答える — 手元にある濃度と、目的の濃度および体積が与えられたとき、試薬瓶からどれだけの量を量り取ればよいのだろうか?
各記号の意味
C₁- 試薬棚にある試薬の濃度である原液濃度。必要な原液量の少なさを決定する。目標濃度
0.5に対して原液濃度が100の場合、1リットルの調整液を作るのに必要な原液はわずか5単位量となる。 V₁- 分取すべき原液の体積である — 実際にピペットで量り取る数値であり、この計算が存在目的とする唯一の行である。
C₂- 最終的に得たい目標濃度である。作製量に関係なく、
C₁とともに希釈倍率を決定する。 V₂- 最終的に得られる全量である最終体積であり、加える溶媒の量ではない。この2つの差が、その下の行(「加える溶媒」)となる。
公式の導き方
- 溶質の物質量保存の式を必要な量について変形すると
V₁ = C₂V₂ / C₁となる。右辺のすべての数値は事前に決めた値であるため、解くべき未知数は残されていない。 - したがって加える溶媒の量は
V₂ − V₁となり、これこそが実験台で見落とされがちなステップである。濃度5の原液から濃度1の溶液を250作製する場合、計算は原液50と溶媒200を要求する — 最終体積まで液量を合わせるのであって、最終体積と同量の溶媒を加えるわけではない。 - 希釈倍率は単に
C₁/C₂であり、体積を決める前に決定される。したがって2xの希釈は常に原液半分・溶媒半分となる。濃度12から6へ希釈して最終体積500にする場合、原液250と溶媒250が必要となる。
表示の読み方
中央の行(「原液の体積 (V₁)」)と最下行(「加える溶媒」)を比較してみよう。200x の希釈 — 原液 100 から 0.5 へ — では原液 5 に対し溶媒 995 が必要となり、「加える溶媒」の行が最終体積のほぼ全体を占め、「原液の体積」の行は丸め誤差程度となる。2x ではこの2つの行は等しくなる。希釈倍率は、何かを測定する前にどちらの状況にあるかを教えてくれる。
- 前提
- 体積の加成性(足し算が成り立つこと)を前提としている。すなわち、
50の原液に200の溶媒を加えると250になると仮定している。また、1段階の希釈であり、溶質は1種類のみで、反応が起こらず、溶媒中に不純物が含まれていないことも前提としている。 - 成り立たない場合
- 厳密には体積の加成性は成り立たず、濃酸の希釈などで顕著に現れる。濃硫酸と水を同体積で混合すると、分子が単体時と異なり密に充填されるため、合計体積は測定可能なほど減少する — さらに無視できない発熱も伴う。計算が
2xで示す250と250という回答は、手順指示としては優れているが、メスフラスコの液面を予測するものとしては不正確である。そのため実際のプロトコルでは、測定した体積の水を加えるのではなく、標線まで定容量化するよう指示される。
練習
自分で確かめる
まず答えを予想し、それから上のコントロールで確かめてください。予想を決めてから答えを開くこと。それが練習になる条件です。
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できないことを頼んでみましょう。原液濃度
1、目標濃度5、最終体積250。ページは警告を出しますが、その前に2つの体積行には何が入るでしょう。答えを表示
原液1250、溶媒0、希釈倍率0.2x。計算そのものは正しく、V₁ = C₂V₂/C₁は5 × 250 / 1、たしかに1250です。ただしそれが表すのは、作ろうとしている体積の5倍もの原液を要求するレシピです。手がかりは倍率で、1を下回っています。1未満の希釈倍率とは濃縮のことであり、注ぎ分けでは決して得られません。式にできない仕事を、警告が引き受けているわけです。 -
次は原液濃度と目標濃度を同じにします。
10と10、最終体積100。今度は警告が出ません。各行は何と言っているでしょう。答えを表示
原液100、溶媒0、倍率1x。誰も尋ねない問いへの正しい答えです。欲しい体積をそのまま量り取り、何も加えない。これが見るに値するのは境界だからです。これより下では溶媒の行が正で倍率は1より大きく、上では倍率が1を下回って警告が現れます。この一点が、すべての行がまだ正直でいられる最後の場所です。
全プロセスの詳細解説
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5 Mのボトルからの1 M溶液250 mL 5 ステップ
250 mL の 1 M 溶液が必要であり、棚にある瓶の濃度は 5 M です。2つの体積を求めてください。実験室では順番が重要となるため、どちらを先に計量するか明確に示してください。
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水を加えても新たな溶質が生じるわけではありません。ピペットで分取した原液に含まれる溶質の物質量は、最終的なフラスコ内の物質量と等しく、この一文が計算式のすべてを表しています。
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両辺の物質量を「濃度×体積」と書き表して解くと、原液は 50 mL となります。
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溶媒の量は最終的な体積ではなく差分であり、200 mL の水を 50 mL の原液に加えることになります。
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物質量に戻って検証してみましょう。5 × 50 と 1 × 250 はどちらも 250 ミリモルであり、必然的に一致します。
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希釈倍率は濃度の比と体積の比という2通りの方法で解釈できますが、構造上この2つは互いに逆数の関係にあるため、どちらも 5 で一致します。
解答
ツールには V₁ = 50、溶媒 200、希釈倍率 5× と表示されます。実験室における注意点は、公式では表現できない部分にあります。メスフラスコを用いて 250 mL まで 定量を行うのであり、ビーカー内で 200 mL を 50 mL に加えるのではありません。溶質が存在する場合、体積は厳密には加成性が成り立たず、濃酸ではその差が測定可能なレベルになります。C₁V₁ = C₂V₂ は取り出すべき原液の量を教えてくれ、ガラス器具は仕上げの方法を教えてくれます。
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参考文献 (2)
- The quantity C₁ and C₂ actually are, defined: IUPAC, “amount concentration.” The IUPAC Compendium of Chemical Terminology (the Gold Book), International Union of Pure and Applied Chemistry, 2014.
- Why “volumes add” is an approximation — the concentrative-properties tables let you check the contraction for yourself: John R. Rumble (ed.), CRC Handbook of Chemistry and Physics, “Concentrative Properties of Aqueous Solutions: Density, Refractive Index, Freezing Point Depression, and Viscosity.” CRC Press / Taylor & Francis, 2021. ISBN 978-1-032-12171-0.