ニュートンの第二法則 (F=ma) シミュレーター
ブロックを押して F = ma の様子を見る——摩擦、斜面、そして自由体図まで
なぜ重力と垂直抗力は作用・反作用の関係ではないのか 🖖
ここでは重力(mg)と垂直抗力(N)の大きさが等しく向きが逆になっているため、ニュートンの第三法則(作用・反作用の法則)のペアだと思いたくなりますが、実はそうではありません。作用・反作用のペアは必ず異なる2つの物体の間にはたらく力でなければなりませんが、この2つの力はどちらも同じブロックにはたらいています。本当のペアは次の通りです:地球がブロックを引く力とブロックが地球を引く力(重力、双方向)、そしてブロックが面を押す力と面がブロックを押し返す力——この2番目こそが、ここで見ているNです。Nがたまたまmgと等しいのは、ブロックが鉛直方向に加速していないからにすぎません。面を傾けたり、加速するエレベーターの中にブロックを置いたりすると、Nは変化してもmgは変化しません。この取り違えは、力学入門でもっともよく知られた誤解のひとつです。
加速させるのは差し引き後の力だけ 🖖
ニュートンの第2法則 F=ma が本当に扱うのは合力です。ほかの力はすべて打ち消し合います。このブロックを押すと、力の一部は摩擦に食われ、残った分だけが加速を生みます。だから摩擦なしなら 2 kg のブロックを 10 N で押すと a = 5 m/s² になりますが、摩擦があるとそれより小さくなります。質量を2倍にすれば、同じ合力でも加速度は半分です。
ニュートンは実は F=ma と書いていない 🖖
このツールに刻まれた式は、厳密にはニュートンのものではありません。『プリンキピア』(1687年) で彼は第2法則を言葉で、運動量を使って述べました。物体の運動の量の変化は加えられた力に比例する、と。すっきりした代数形 F = ma は後から現れ、ふつう1752年ごろのレオンハルト・オイラーに帰せられます。質量が一定なら両者は一致しますが、相対論や燃料を失うロケットで生き残るのは運動量の形 (F = dp/dt) です。
例題
- 合力ゼロ - 動いているブロックに合力がはたらかない → 速度は永遠に一定のまま(ニュートンの第一法則)
- 摩擦なしで押す - m=2 kg、F=10 N、摩擦なし → a=5 m/s²(純粋な第二法則)
- 摩擦ありで押す - m=5 kg、F=15 N、μ=0.2 → 摩擦が合力を弱め、a≈1.04 m/s²
- 摩擦で動かない - 最大静止摩擦力(58.9 N)が5 Nの押す力に勝つ → ブロックは動かず、a=0
- 滑って停止 - 摩擦だけで動いているブロックが約2.7秒で静止し、そのまま止まり続ける
- 斜面を滑り落ちる - 傾斜20°:重力成分(13.4 N)が最大静止摩擦力(3.7 N)に勝つ → 静止状態から滑り出す