税引後の実質利回り

三つのスライダーで、口座の金利、物価の変動、そして税務署が徴収する割合を設定します。税金は名目利子全体にかかり、事前にインフレ分が差し引かれることはありません。そのため、実質的な利益から税金が奪う割合は、書類に書かれている税率よりも高くなります。どれほど高くなるかは、税制というよりも口座の金利次第です。

インタラクティブシミュレーションを読み込んでいます...

実質利益の62.5%を奪う25%の税金 🖖

一般的な課税預金を押してください。口座金利が5%、物価上昇率が3%なので、実質利益は年1.94%となります。1.05を1.03で割り、1を引いた数字です。税務署は1.94%に対してではなく、5%に対して25%の税金をかけます。その結果、手元に残るのは名目で3.75%、実質で0.73%です。税金は1.94ポイントのうち1.21を奪い去りました。丸め誤差を除けば、その割合は正確に62.5%です。これは、これら三つの数字が偶然作り出した結果ではありません。双方の実質利回りには同じ 1/(1+i) が含まれており、比率を計算する際に相殺されます。したがって、残った値は小さな金利における近似などではなく、厳密な値なのです。奪われる割合は t·n/(n−i) であり、この場合は 0.25 × 5/2 となります。法定税率に対して、口座金利全体がインフレを上回る分の金利に対して持つ比率である n/(n−i) が掛け合わされているのです。同じ税率で金利上昇を押すと、この乗数は 12/9 まで下がります。そのため、同じ25%の税金でも奪う割合は33.3%に下がります。この計算は逆方向にも機能します。金利が3%でデフレ率が2%の場合、比率は1を下回り、同じ25%の税金でも奪う割合は15%に下がります。

3%から4%の間では利益に課税され最終的に目減りする 🖖

課税による目減りを押してください。3%のインフレに対して口座金利は3.5%です。そのため、税引前であればその年は0.49%のプラスになります。税務署はこの3.5%を利益とみなし、その4分の1を徴収します。税引後の口座金利は2.63%になりますが、物価は3%上昇するため、1年の終わりには0.36%のマイナスとなります。この現象が起きる範囲の両端は、数式で明確に定まります。下限は非課税の貯蓄者が損益分岐点を迎える n = i であり、上限は n = i/(1−t) です。この上限は、ツールが「損益分岐点となる名目金利」として表示している値になります。3を0.75で割ると4.00%です。つまり、この帯域の幅は i·t/(1−t) であり、税率25%なら1ポイント、税率50%なら3ポイントの幅になります。税率スライダーをドラッグすると、網掛けされた帯が右へ伸びていくのがわかります。しかし、緑色の線はまったく動きません。税引前の実質利回りは税金の影響を一切受けないからです。この帯域の内部では、同じ1年が税引前では実質的な利益になり、税引後では実質的な損失になります。

インフレに対する課税額は金利1%でも12%でも変わらない 🖖

二つのプリセットでは、一つのスライダーだけが異なっています。一般的な課税預金の金利は5%ですが、同じ税率で金利上昇では12%です。インフレ率3%と税率25%は双方で共通しています。実質利回りは0.73%から5.83%へ跳ね上がり、実質利益から奪われる割合は62.5%から33.3%へと下がります。しかし、三枚目のカードは動きません。どちらも0.73パーセントポイントのままです。このカードが示しているのは、現行の課税方式と実質利益のみに課税した場合との差額です。この差額を計算すると t·i/(1+i) となります。そこに名目金利は含まれていません。口座の金利がいくらであろうと、物価が3%上昇すれば、インフレへの課税は税率25%の納税者から年0.73ポイントの実質利回りを奪います。物価が7%上昇すれば、税率40%の納税者からは2.62ポイントを奪うことになります。グラフ上では、琥珀色の線と青色の線の間の一定した垂直方向の距離として表れます。この二本の線が平行になるのは、どちらの傾きも税率のみによって決まるからです。異なるのは切片だけであり、その差は正確に t·i/(1+i) となります。マーティン・フェルドシュタインは1976年、アメリカの貯蓄者に向けてこの議論を提示しました。税制をインフレ調整されないまま放置すれば、誰も税率変更の投票などしていないのに、インフレが貯蓄への実質的な負担を引き上げてしまうのです。

全プロセスの詳細解説

  1. 年5%支払われる口座の10,000の実質リターン 8 ステップ

    年利5%の口座に10,000を預けています。インフレ率は3%です。毎年、利子が振り込まれる際にその25%を税金として徴収されます。税引後の実質利回りはいくらでしょうか。税金は実質利益のどれだけの割合を奪ったでしょうか。また、資産価値が完全に横ばいになるのは税率が何%のときでしょうか。

    1. まずは課税前の実質利回りから始めます。5から3を単に引くのではなく、フィッシャー方程式を厳密に適用しましょう。手持ちの資金が1.05倍に増える一方で、購入するものの価格は1.03倍になります。

    2. 税金は銀行が振り込む利子に対してかけられるため、5%全体が対象となります。事前にインフレ分が差し引かれることはありません。

    3. 今度は同じ手順で、小さくなったその数字からインフレの影響を取り除きます。

    4. 引き算を行い、最初から存在していた利益に対して、税金が奪った分がどれだけの割合を占めるのかを計算します。

    5. この割り算を、数字ではなく文字を使ってやってみましょう。双方の実質利回りはどちらも 1 + i で割られているため相殺されます。残った式は、金利が小さいときにだけ有効な近似式ではなく、厳密な式になります。

    6. 次に、同じ恒等式を逆の視点から捉えてみましょう。税引後の実質利回りがゼロになるのは、税引後の名目金利がインフレ率と完全に一致したときです。したがって、n(1−t) = i を t について解きます。

    7. 計算結果がツールと一致するか確認してください。ツールには0.73%と62.5%、そして損益分岐点となる名目金利として4.00%が表示されています。この4.00%は、先ほどの恒等式を t ではなく n について解いたものです。税率スライダーをドラッグして40%に合わせると、実質利回りのカードには +0.00% と表示されます。

    8. このツールが固定しているものの、実際の税制優遇口座では異なる要素が一つあります。それは税金が徴収されるタイミングです。ここでは毎年徴収されるため、複利で増えることはありません。代わりに課税を先送りし、利益全体に対して一度だけ同じ25%を課税してみましょう。十年間運用すると、総額は16,288.95、税引後で14,716.71となり、現在の価値に換算すると10,950.61になります。税率も口座も同じですが、タイミングを変えただけで198.13も得をしました。これがすべての課税繰延口座の裏にある計算の仕組みですが、上のツールにそれを設定するスライダーはありません。

    解答

    実質で年0.73%となり、25%の税金は実質利益の62.5%を奪っています。税率が40%であれば、価値は完全に横ばいになります。増幅率は t·n/(n−i) であり、利益を完全に消し去る税率は 1 − i/n となります。

例題

  • 一般的な課税預金 - 口座金利が5%、インフレ率が3%、利子に対する税率が25%のケースです。税引後の実質利回りは年0.73%となり、実質利益の62.5%が税金に奪われています。10,000をそのまま十年間運用すると、明細書には14,450.44と記載されますが、現在の価値に換算すると10,752.48分の購買力しかありません。
  • 課税による目減り - 他の条件は変えずに、金利だけを半ポイント上げて3.5%にしてみます。税引前であれば口座の利回りがインフレを0.49%上回りますが、税引後では0.36%下回ってしまいます。この状況が十年間続くと、10,000は明細書上で12,957.81に増えますが、実際の購買力は9,641.83に目減りします。
  • 同じ税率で金利上昇 - インフレ率3%と税率25%は据え置きで、口座金利を5%から12%へ引き上げます。実質利益から奪われる割合は33.3%へ下がり、実質利回りは5.83%へ上昇します。それでも、インフレ課税によるコストは変わらず0.73%のままです。
  • 高インフレと高負担 - 9%という金利は、物価が7%上昇し、利子の40%が課税されるまでは気前良く見えるものです。実際の実質利回りは年−1.50%に沈み、価値を維持するだけでも11.67%の金利が必要になります。インフレに対する課税だけで年2.62ポイントものコストがかかっている計算です。十年間で、10,000の価値は現在の8,601.38にまで減少します。