加重平均ラボ

各グループの数値と重みを設定します。単純平均がグループサイズを無視するのに対し、加重平均が物理的な釣り合いの支点として機能する様子を確認してください。

インタラクティブシミュレーションを読み込んでいます...

平均の平均は、全体の平均ではありません 🖖

二つのグループの割合の平均をとると、各グループに何人いるかに関わらず対等に扱ってしまいます。一方のグループが人口の90%を占め、他方が10%しかいないとき、両者を同じ重みで扱うことは算術上の過ちです。

平均値は物理的な釣り合いの支点です 🖖

力学において重心は、重み付きの距離の和がゼロになる点 Σ wᵢ(xᵢ − x̄) = 0 です。平均値もまったく同じ支点として機能します。

二群であれば誤差が範囲の半分を超えることはない 🖖

二つの群であれば、人数の偏りがどれほど極端であっても、単純平均と加重平均の差が小さい値と大きい値の距離の半分を超えることはありません。群の大きさが等しければ差はゼロです。1対99に分かれると範囲の49%となり、極限においてのみ半分に達します。ところが第三の群を加えると、この上限は崩れ去ります。これは鵜呑みにせず、ぜひツールで確かめてみてください。0に四つの群、100に一つの群を置くと、単純平均は20、加重平均は100弱になり、差は範囲の五分の四に広がります。「半分」という限界は、たった「二つ」の値の単純平均が、そのちょうど中間に位置することから生じていただけなのです。

全プロセスの詳細解説

  1. 45,000で6%を受け取る12人と72,000の48人の平均昇給 7 ステップ

    年収45,000の12人が6%の昇給を受け、年収72,000の48人が2%の昇給を受けました。平均昇給率はいくらになるでしょう? これには妥当な答えが2つと、間違った答えが1つあります。そして大抵の場合、世間で引き合いに出されるのはその間違った答えの方なのです。

    1. ついついやってしまいがちなのが、2つの昇給率を単純に平均することです。これだと12人の部署と48人の部署を同じ比重で扱ってしまい、まさに上のツールが示そうとしている誤りそのものになります。ですが、とにかく書き留めておきましょう。なぜなら、最終的に発表で使われる数字はこの4%だからです。

    2. 代わりに人数で加重平均をとれば、一人一人が等しく計算に組み込まれます。これが「平均的な従業員はどれくらい昇給したのか」という問いに対する誠実な答えであり、すでに発表される数字を1ポイント以上下回っています。

    3. しかし、給与は頭数で支払われるわけではありません。後者の部署は人数が4倍な上に一人一人の給与額も高いため、人件費全体の86%を占めています。昇給前の時点で、それぞれのグループに実際いくらの費用がかかっているのかを計算してみてください。

    4. 人件費で加重平均をとると、予算担当者が肌で感じる数字、つまり総人件費が実際に膨らんだ割合がわかります。昇給率の高いグループの方が元々のパイが小さかったため、この数字は先ほどよりさらに低くなります。

    5. 実はどちらの答えも正解です。答えている問いが違うだけであり、どちらが必要になるかは、人を数えているのかお金を数えているのかで変わってきます。いずれにせよ出ていく現金は同じで、誰がどの平均値を引用しようが金額そのものには関係ありません。

    6. さて、ここからがツールの数字だけでは見えてこない話になります。これまでの加重平均はすべて、昇給の前後で顔ぶれが変わらないことを前提としています。例えば従業員が20人いて、10人の年収が30,000、残り10人が60,000だとすると、平均は45,000になりますね。

    7. ここで給料の低い10人を解雇し、残った全員の給料を10%カットしたとします。するとどうでしょう、平均は54,000になります。残った従業員全員が10分の1を失い、さらに10人がすべてを失ったというのに、平均値は5分の1も跳ね上がりました。計算のどこにも誤りはありません。平均という表層の下で、対象となる集団そのものが入れ替わってしまっただけなのです。だからこそ「平均賃金の上昇」という言葉は、一体誰が計算対象として残っているのかという事実とセットで読み解かなければならないのです。

    解答

    人数での加重平均なら2.80%、人件費での加重平均なら2.54%、そして現金の総額で年間約101,500となります。 4%という数字だけが単純に間違っているのですが、世間に発表されるのは他ならぬその数字なのです。

学習の道すじ

多くのデータを1つの数字で:要約統計

この次に 平均値 vs 中央値 物理的なてこの支点としての平均値:グループサイズが重みとして作用します。

参考文献 (2)
  • The weighted mean, the balance-point property, and why averaging averages misleads Freedman, D., Pisani, R. and Purves, R. (2007). Statistics (4th ed.). W. W. Norton — Part II, on averages and the pitfalls of pooling groups of unequal size.
  • The reversal this tool deliberately does NOT claim Simpson, E. H. (1951). The Interpretation of Interaction in Contingency Tables. Journal of the Royal Statistical Society: Series B, 13(2), 238–241.

例題

  • 10人が90%と90人が60% - クラスA(10人)が90%、クラスB(90人)が60%です。90%と60%の平均は75.00%ですが、実際の加重平均は63.00%であり、十二ポイント低くなります。
  • 均等なグループサイズ - グループサイズが均等(50人と50人)のとき、単純平均(75.00%)は加重平均(75.00%)と完全に一致します。
  • 昇給:10%と2% - 10人が10%昇給、90人が2%昇給の場合、10%と2%の単純平均は6.00%ですが、100人全体の実質昇給率は2.80%です。
  • 極端な配分:1対99 - 1人が90%、99人が60%の場合、加重平均は60.30%ですが、単純平均は75.00%となり、-14.70ポイントの開きが生じます。