全プロセスの詳細解説
-
二つの穴、一つの落下地点 6 ステップ
タンクは常に深さ 1.20 m まで水が満たされています。その側面に三つの穴が開けられており、それぞれタンクが置かれている机から 0.30 m、0.60 m、0.90 m の高さにあります。各穴からの噴流がどこに落ちるかを計算し、水を最も遠くまで飛ばせる高さを求めてみましょう。
-
穴から流れ出る水は、その上にある水の深さのみによって押し出されます。この圧力によって生じる速さは、石を同じ距離だけ自由落下させたときの速さと完全に一致します。これがトリチェリの定理です。一番下の穴の上には、0.90 m の水があります。
-
空気中に出た噴流は水平投射されるため、空中に留まる時間は落下距離で決まります。穴より上の水深が流出速度を決めます。穴より下の高さが落下時間を決めるのです。
-
この二つを掛け合わせると、式から g が消去されます。もし月面であれば、水の飛び出す速度は遅くなり、空中を飛ぶ時間も長くなりますが、最終的に水は同じ場所に落ちます。
-
到達距離は常に、上の水深と下の高さの積で決まります。これら二つの和は必ず H です。y を H − y に置き換えても積は同じままなので、高さ 0.90 m の穴から飛び出した水は、0.30 m の穴と全く同じ距離まで届きます。
-
和が一定である二つの数は、両者が等しいときに積が最大になります。したがって、最も遠くまで届くのは、ちょうど中間の高さにある穴です。このとき、上の水深と下の高さは共に H/2 となり、到達距離はぴったり H になります。
-
つまり、どれほど工夫してドリルで穴を開けても、タンクの深さ以上に遠くへ水を飛ばすことはできません。また、この一対の噴流は同じ場所を濡らしますが、同時に到達するわけではありません。上の穴からの噴流は 0.4284 s の間空中を飛ぶのに対し、下の穴からは 0.2473 s で着地します。その結果、同じ落下地点に 0.18 s の差で二度水が当たることになります。
解答
一番下の穴からの流出速度は 4.20 m/s で、1.039 m 先に落ちます。高さ 0.90 m の穴からの水も同じ場所に落ちます。中央の穴からは 1.200 m 先に届き、これが 1.20 m のタンクから飛ばせる最大の距離です。式 R = 2√((H − y)y) には g が含まれておらず、中間点を基準に対称となっています。そのため、中央以外のすべての穴には、同じ場所に水が落ちるペアとなる穴が側面に存在します。
-
学習の道すじ
水槽からの流出:一つの速度、二通りの使い道
参考文献 (1)
- Original formulation of Torricelli's law for liquid efflux speed from an orifice: E. Torricelli, De motu gravium naturaliter descendentium. Florence, 1644.