2次元固有ベクトルエクスプローラー

基底ベクトルへの行列の作用と変換された単位円

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トレースと行列式で固有値が決まる 🖖

入力する四つの数のうち、固有値を決めるのは二つです。固有方程式は λ² − (トレース)λ + det = 0。したがって、トレースと行列式がわかれば二つの根が定まります。さらに tr² − 4det の符号から、この写像が属する三つの場合、つまり実固有方向が二つ、ただ一つ、または存在しない場合を判別できます。パネルには三つの値がすべて表示されます。鏡映座標軸の交換は、どちらもトレースが 0、行列式が −1 なので、固有値も 1 と −1 です。それでも両者は異なる写像です。違いは固有ベクトルに現れます。

向きを変えない矢印 🖖

行列をたいていのベクトルに作用させると、向きはまったく別の方向へ変わります。固有ベクトルだけは特別で、もとの直線上にとどまります。変換によって変わるのは大きさだけで、その倍率を固有値といいます。固有値が負なら向きは 180° 反転します。緑色の固有ベクトルの直線上にベクトルを置けば、この行列を何度作用させても、その直線から外れません。これらの直線は、写像を支える変わらない骨格です。

Googleは巨大な固有ベクトルの上に築かれた 🖖

同じ考え方は、Google が最初に開発した PageRank の核心にもなっています。ウェブ全体をリンクからなる一つの巨大な行列とみなすと、各ページの順位を並べたベクトルは支配固有ベクトルになります。無限にランダムなクリックを繰り返しても残る、ただ一つの不変な方向です。ここで動かしている 2D の例は、かつて数十億ページを対象に実行された計算の小さな模型なのです。

固有ベクトル — 変換を生き延びるのはどの向きか

あなたはどの固有ベクトルのケースにいますか?

固有ベクトルとは、行列が向きを変えようとしない方向のことです。固有値 λ の分だけ伸ばすだけ。そうした方向がそもそも存在するかは、たった一つの数、判別式 Δ = tr(A)² − 4·det(A) が決めます。正なら二つ、零なら一つ、負なら実平面には一つもありません。直交も反転も回転も、行列がこの分類のどこに落ちるかから出てきます。

Δ > 0 — 実の方向が二つ、しかも対称性が二つを直交させる Δ > 0 ⇒ λ₁, λ₂ ∈ ℝ
固有値が負 — 方向は残るが向きが逆になる det < 0 ⇒ λ = ±1
Δ = 0 — 固有値が重なり、見せられる方向は一つだけ Δ = 0 ⇒ λ₁ = λ₂
Δ < 0 — 回転であり、実の固有ベクトルは一つもない Δ < 0 ⇒ λ ∈ ℂ

01

Δ > 0 — 実の方向が二つ、しかも対称性が二つを直交させる

わかっていること: 判別式が正なので、相異なる実の固有値が二つ、独立な固有方向も二つあります。行列が対称、つまり a₁₂ = a₂₁ のとき、その二方向は必ず直角に交わります。

判定: Δ > 0 ⇒ λ₁, λ₂ ∈ ℝ

計算例: A = [[2, 1], [1, 2]]:tr = 4、det = 3、Δ = 16 − 12 = 4 → (1, 1) 方向に λ = 3、(1, −1) 方向に λ = 1

このケースを開く: 対称伸長
Δ > 0 — 実の方向が二つ、しかも対称性が二つを直交させる. 直交する二方向だけが残り、ほかはすべて強いほうへ引き寄せられます。 判別式が正なので、相異なる実の固有値が二つ、独立な固有方向も二つあります。行列が対称、つまり a₁₂ = a₂₁ のとき、その二方向は必ず直角に交わります。
直交する二方向だけが残り、ほかはすべて強いほうへ引き寄せられます。

02

固有値が負 — 方向は残るが向きが逆になる

わかっていること: ふたたび実の固有値が二つ。ただし片方が負なので det < 0 です。その方向のベクトルは反転して返り、平面全体が裏返ります。

判定: det < 0 ⇒ λ = ±1

計算例: A = [[1, 0], [0, −1]]:tr = 0、det = −1、Δ = 4 → (1, 0) 方向に λ = 1、(0, 1) 方向に λ = −1

このケースを開く: 反転
固有値が負 — 方向は残るが向きが逆になる. 一方の軸はそのまま、もう一方は自分自身の上を逆向きに送り返されます。鏡です。 ふたたび実の固有値が二つ。ただし片方が負なので det < 0 です。その方向のベクトルは反転して返り、平面全体が裏返ります。
一方の軸はそのまま、もう一方は自分自身の上を逆向きに送り返されます。鏡です。

03

Δ = 0 — 固有値が重なり、見せられる方向は一つだけ

わかっていること: 判別式がちょうど零なので、二つの固有値は一致します。重複した固有値は方向が二つあることを約束しません。ここでは一つしかなく、行列は対角化できません。

判定: Δ = 0 ⇒ λ₁ = λ₂

計算例: A = [[1, 1], [0, 1]]:tr = 2、det = 1、Δ = 4 − 4 = 0 → λ = 1 が二重、固有方向は (1, 0) のみ

このケースを開く: せん断のみ
Δ = 0 — 固有値が重なり、見せられる方向は一つだけ. 横軸は固定され、それ以外のどの方向も傾くので、二つめの固有ベクトルは存在しません。 判別式がちょうど零なので、二つの固有値は一致します。重複した固有値は方向が二つあることを約束しません。ここでは一つしかなく、行列は対角化できません。
横軸は固定され、それ以外のどの方向も傾くので、二つめの固有ベクトルは存在しません。

04

Δ < 0 — 回転であり、実の固有ベクトルは一つもない

わかっていること: 判別式が負なら固有値は共役な複素数の対です。幾何的には行列が平面を回すので、回転は出発点と同じ向きを指す方向を残しません。

判定: Δ < 0 ⇒ λ ∈ ℂ

計算例: A = [[0, −1], [1, 0]]:tr = 0、det = 1、Δ = −4 → λ = ±i、実の固有ベクトルをもたない 4 分の 1 回転

このケースを開く: 回転
Δ < 0 — 回転であり、実の固有ベクトルは一つもない. どの矢印も自分の直線から外れるので、実の固有ベクトルになれるものは残りません。 判別式が負なら固有値は共役な複素数の対です。幾何的には行列が平面を回すので、回転は出発点と同じ向きを指す方向を残しません。
どの矢印も自分の直線から外れるので、実の固有ベクトルになれるものは残りません。
参考文献 (1)

全プロセスの詳細解説

  1. 導出された固有ベクトルを用いた10回の変換の適用 7 ステップ

    パネルは固有値をあなたの代わりに導きます。トレース、行列式、判別式、そして 3 と 1。その道筋はすべて飛ばしましょう。まず行列を眺めて固有ベクトルのほうを見つけ、それを使ってツールにはまったくできないこと——変換を 10 回適用すること——をやってみます。

    1. この行列は対称で、対称性がどこを見ればよいかを教えてくれます。対角方向を試すと、A は (1, 1) を (3, 3) へ送ります。同じ矢印が 3 倍の長さになっただけです。つまり (1, 1) は固有方向で、3 がその固有値。掛け算 1 回、特性多項式は不要です。

    2. もう一方の対角も試します。A は (1, −1) をもとの位置にそのまま残すので、これが 2 つ目の固有方向、固有値は 1 です。2×2 行列に独立な方向は 2 つしかないので探索は終わり——そしてこの組は、パネルが表示する値と一致します。

    3. 2 つは直交していますが、これは偶然ではありません。対称行列の固有方向は必ず直交します。次の段はまさにこの事実を使います。基底変換を逆行列ではなく転置で戻せるようになるからです。

    4. 両方を長さ 1 に正規化し、Q の列に並べます。列が正規直交なら Qᵀ は Q の逆行列になり、A は「回転・軸方向の伸縮・回転を戻す」という 3 段に分解されます。

    5. ここが取り分です。この分解を自分自身に掛け合わせると、内側の QᵀQ はすべて単位行列に潰れ、残るのは Q と対角行列の n 乗と Qᵀ だけ。対角行列のべき乗は各成分のべき乗にすぎません。そもそも対角化する理由はこれです。

    6. n = 10 とおきます。働くのは 3¹⁰ だけです。もう一方の固有値は 1 で、1 は何乗しても 1 のままなので、最初とまったく同じだけ寄与します。

    7. 同じ分解は、行列だけでなく任意の矢印に何が起きるかも語ります。矢印を 2 つの固有方向に分解すると、1 回の適用ごとに一方は 3 倍され、他方はそのまま。つまり両者の比は毎回 3 倍ずつ変わります。

    解答

    A¹⁰ は対角に 29,525、非対角に 29,524 を持ちます——29,525 分の 1 の差です。このほぼ等しさこそ、上の図を先へ語ったものです。出発点の矢印の (1, −1) 成分は適用のたびに 3 で割られ、10 回後には元の 1/59,049。そしてすべては (1, 1) の向きに寝そべります。ツールが見せるのは 1 回の適用。固有値はそれを全回数ぶんに変え、しかもどれだけ速いかまで教えてくれます。

学習の道すじ

ものを動かす行列

この次に 特異値分解 変換によって向きを変えない方向と、それぞれの方向を引き伸ばす倍率。その方向を基準に行列を書き直すことで得られる、二つの数の組。これは見事に機能するものの常に使えるとは限らず、そのような方向を一切持たない回転においてこそ求められる、次の道具への出発点。

例題

  • 対称伸長 - (1, 1) と (1, -1) の方向に、固有値 3 と 1。実対称行列の固有方向は必ず互いに直交します。下の例題では、この行列の 10 乗を求めます。
  • せん断のみ - 判別式は 0 なので、二つの固有値はいずれも 1。固有方向は x 軸に沿う一つだけです。せん断変換は対角化できません。
  • 回転 - 4 分の 1 回転です。tr² - 4det = -4、固有値は ±i となり、もとの向きを保つ実ベクトルはありません。
  • 反転 - トレース 0、行列式 -1。二つの座標軸に沿う固有値は 1 と -1 です。負の行列式は鏡映を表し、面積を保ったまま向きを反転させます。
  • 異方性伸長 - 固有値は 3 と 0.5。x 方向の伸びは y 方向の 6 倍です。行列式は 1.5 なので、どの面積も半分だけ増えます。
  • 軸の入れ替え - 鏡映と同じくトレースは 0、行列式は -1 なので、固有値も 1 と -1 です。座標軸の交換も鏡映の一種で、鏡映軸は直線 y = x です。