テイラー級数エクスプローラー

次数と中心を操作できる局所近似

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テイラー展開が局所的であり大域的ではない理由 🖖

テイラー多項式は1点における導関数から作られるため、その点における関数の局所的な形状をとらえます。そこから離れると、同じ係数では関数をうまく表せなくなることがあります。誤差は関数の滑らかさ、次数、収束半径に依存します。

導関数を1つずつ合わせて曲線を再現する 🖖

このツールは、曲がった関数を足し算・掛け算・べき乗だけで組み立て直します。プロセッサが実際に実行できる演算だけです。0次の項は中心での関数の高さに一致し、1次はその傾き、2次はその曲がり具合に一致し、次数を上げるごとに導関数を1つずつ合わせていきます。次数 n を上げて、破線の多項式が中心 a の近くで実線の曲線にどんどん寄り添う様子を見てみましょう。

滑らかさだけでは足りないとき 🖖

無限回微分可能な関数なら、十分に高い次数のテイラー多項式で必ず捉えられそうに思えますが、それは保証されません。古典的な反例が f(x)=e−1/x²(ただし f(0)=0)です。0でのすべての導関数が0になるため、0のまわりのテイラー多項式はどの次数でも 0 のままなのに、関数は他のどこでも正の値をとります。項を増やしても決して近づきません。「滑らか」(すべての導関数が存在)であることは、「解析的」(自分自身の級数に一致)であることより弱い条件なのです。

テイラー級数 — 中心からどこまでなら信用できるか

あなたはどのテイラーの型か

テイラー多項式は、ある一点で関数の値と最初の n 階までの導関数を一致させ、そこから離れるにつれてずれていきます。ずれの速さを決めるのは二つ、係数がどれだけ速く小さくなるかと、近くに特異点があるかどうかです。項を足すことは収束半径の内側では効き、外側ではまったく効きません。そして中心を動かすほうが、項を足すよりも得なことがよくあります。

中心の近くでは良く、遠くでは役に立たない ε ∝ (x − a)n+1
階乗が勝つ — どこでも収束する級数 xn/n! → 0, R = ∞
収束半径 — その外では項を足しても無駄 ln(1 + x): R = 1
中心を動かす — 項を足すより安上がり Δa ≠ 0, Δn = 0

01

中心の近くでは良く、遠くでは役に立たない

わかっていること: 素直な関数の低次の展開。中心の近くでは正確で、離れるにつれて誤差が急に大きくなる。

級数: ε ∝ (x − a)n+1

計算例: sin x ≈ x − x³/6 は x = 1 で 0.8333、真の値は 0.8415 で誤差 0.008。x = 3 では −1.5 に対し真の値は 0.141

この型を開く: 0付近のsin
中心の近くでは良く、遠くでは役に立たない. 3 次式は 1 ラジアンほど正弦に付き添い、その後まるで違う方向へ離れていく。 素直な関数の低次の展開。中心の近くでは正確で、離れるにつれて誤差が急に大きくなる。
3 次式は 1 ラジアンほど正弦に付き添い、その後まるで違う方向へ離れていく。

02

階乗が勝つ — どこでも収束する級数

わかっていること: 係数の分母に階乗があるので、どんな冪の増加よりも速く小さくなる。収束半径は無限大。

級数: xn/n! → 0, R = ∞

計算例: eˣ ≈ 1 + x + x²/2 + x³/6 + x⁴/24 + x⁵/120 は x = 1 で 2.71667、e = 2.71828 に対し 5 項で 4 桁正しい

この型を開く: 急激なexp
階乗が勝つ — どこでも収束する級数. 5 項ですでに、見えている範囲すべてで指数関数をなぞっている。 係数の分母に階乗があるので、どんな冪の増加よりも速く小さくなる。収束半径は無限大。
5 項ですでに、見えている範囲すべてで指数関数をなぞっている。

03

収束半径 — その外では項を足しても無駄

わかっていること: 中心から有限の距離に特異点がある。その距離の内側では収束し、外側では何項取っても発散する。

級数: ln(1 + x): R = 1

計算例: ln(1 + x) を 6 項で x = 0.8 に使うと 0.5701、真の値 0.5878。まだ収束しているが遅い。x = 1.2 では項が大きくなり和は逃げていく

この型を開く: 境界付近のln
収束半径 — その外では項を足しても無駄. 半径の内側では多項式が曲線を追い、外に出ると離れて二度と戻らない。 中心から有限の距離に特異点がある。その距離の内側では収束し、外側では何項取っても発散する。
半径の内側では多項式が曲線を追い、外に出ると離れて二度と戻らない。

04

中心を動かす — 項を足すより安上がり

わかっていること: 級数の中心から遠い点で精度が欲しい。より近い点のまわりに展開し直しても、次数は増えない。

級数: Δa ≠ 0, Δn = 0

計算例: cos x を 4 次で x = 2 に使う:中心 0 なら −0.333(真の値 −0.416)、中心 1 なら −0.4086 で誤差は 11 分の 1

この型を開く: 中心をずらす
中心を動かす — 項を足すより安上がり. 同じ次数でも中心が違う:1 のまわりの展開は x = 2 で曲線に寄り添う。 級数の中心から遠い点で精度が欲しい。より近い点のまわりに展開し直しても、次数は増えない。
同じ次数でも中心が違う:1 のまわりの展開は x = 2 で曲線に寄り添う。

全プロセスの詳細解説

  1. 3次のマクローリン多項式による sin 1 の近似と誤差の評価 5 ステップ

    3次のマクローリン多項式を用いて sin 1 を近似し、真の値を調べる前に誤差を評価しなさい。答えを知ってからでしか計算できない誤差評価には何の価値もありません。

    1. マクローリン展開には 0 における導関数の値が必要ですが、正弦関数の導関数は周期4で循環します。最初の4つのうち2つが 0 になるため、結果として多項式はこれほど短くなります。

    2. したがって P₃ は2つの項からなり、x³/6 が補正のすべてとなります。これにより値は 1 から 0.83333 へと減少します。17% 近くの減少であり、これは次の項も無視できないことを既に示唆しています。

    3. これこそがこのセクションの本質となるステップです。正弦関数の級数は項が小さくなりながら符号が交互入れ替わるため、打ち切り誤差は省略された最初の項よりも小さくなります。その項は x⁵/120 であり、これを計算するのに sin 1 についての情報は一切必要ありません。

    4. では、先ほどの保証を検証してみましょう。真の値は 0.84147 であるため、実際の誤差は 0.0081377 となり、事前に保証されていた 0.0083333 を確かに下回っています。

    5. この誤差評価は精度が高く、その理由は明白です。誤差は省略された末尾の無限級数全体であり、その末尾もまた交代級数になっています。1/5! は過大評価し、1/7! を引くと逆方向に過大評価し、1/9! で収束に向かいます。3つの項だけで、表示された誤差の各桁を完全に再現できます。

    解答

    P₃(1) = 0.83333 (真の値 0.84147 に対し、誤差 0.0081377)であり、これら3つの数値はすべて上のパネルに表示されています。しかしパネルが示せないのは、これらの数値が得られた順序です。1/120 = 0.0083333 は sin 1 の値を知る前に得られており、実際の誤差をわずか 2.4% 上回っていただけでした。これこそが近似と推測の違いです。近似には保証書(明確な評価)が伴います。次数を 5 に上げれば、同じ論理によって 1/5040 が得られ、答えの数値の1桁目を計算する前に小数第3位までの精度が保証されます。

学習の道すじ

なぜ、近づけばすべてはまっすぐに見えるのか

この次に 複数の方向

参考文献 (1)

例題

  • 0付近のsin - 低次のsin展開はx=0付近で高い精度を示す。
  • 急激なexp - 指数関数のテイラー級数は0の周辺で速く収束する。
  • 境界付近のln - 対数関数の級数は収束半径の端付近で精度が落ちる。
  • 中心をずらす - 展開の中心を変えると、別の場所での局所的な近似が改善する。