レンズ・結像スタジオ

距離と焦点距離を変えることで、符号の約束事、倍率、像の向きを探ってみよう。

インタラクティブシミュレーションを読み込んでいます...

このレンズは現実のどのガラスよりも優秀である 🖖

このツールの光線はすべて 1/f = 1/do + 1/di を厳密に満たすので、像はきれいな一点に結び、焦点距離はただ一つの数になります。現実の球面ガラスはそうはいきません。球面の縁を通る光線は、軸の近くを通る光線より手前で焦点を結びます。だから現実の単レンズには唯一の焦点など存在せず、にじんだ焦点の範囲があるだけです。これが球面収差で、レンズを大きく開けるほど悪化します。カメラのレンズが一枚のガラスではなく 6 枚から 12 枚の組み合わせである理由がこれです。余分な面は互いの誤差を打ち消すために置かれています。薄レンズの式は、レンズが完璧だったらこうなるという式であり、軸の近くでは十分に近いので最初に学ぶ価値があります。

すべては焦点ひとつで決まる 🖖

このツールはただ一つの関係式 — 薄レンズの式 1/f = 1/do + 1/di — に基づいていますが、見える現象を決めるのは「物体が焦点 F に対してどこにあるか」の一点です。F より遠くに置けば、凸レンズはスクリーンに映せる実像(倒立)を結び、カメラやプロジェクターと同じ働きをします。F より内側にずらすと、同じレンズが虚像(正立・拡大)を作り、まさに虫眼鏡そのものの振る舞いになります。

水中ではガラスレンズはほぼ無力になる 🖖

レンズが光を曲げられるのは、その表面での屈折率の差だけによります。そのため屈折力(レンズの強さ)は周囲の媒質に左右され、ガラスだけでは決まりません。典型的な n = 1.5 のレンズを空気から水中(n = 1.33)へ移すと、レンズメーカーの式によれば屈折力は約4分の1に落ち、ここで設定した焦点距離はほぼ4倍になります。同じ効果で水中では眼の角膜がほとんど働かなくなり、だからこそ空気の層を取り戻すダイビングマスクが世界を再び鮮明にしてくれるのです。

薄いレンズ — 像がどこにでき、スクリーンで受けられるか

あなたの物体はどの結像の型か

薄いレンズはどれも 1/f = 1/dₒ + 1/dᵢ の一本の式で済みますが、物体を近づけていくと答えの性質が変わります。切り替えの境目は焦点です。焦点より外側なら凸レンズはスクリーンで受けられる倒立の実像を作り、内側に入ると同じレンズが虫めがねになって像は虚像になります。凹レンズにはその選択肢が最初からありません。

物体が 2f より遠い — 実像、倒立、縮小 dₒ > 2f ⇒ f < dᵢ < 2f
物体が 2f — 実像、倒立、同じ大きさ dₒ = 2f ⇒ m = −1
物体が f と 2f の間 — 実像、倒立、拡大 f < dₒ < 2f ⇒ dᵢ > 2f
物体が f の内側 — 虚像、正立、拡大 dₒ < f ⇒ dᵢ < 0
凹レンズ — つねに虚像、正立、縮小 f < 0 ⇒ dᵢ < 0

01

物体が 2f より遠い — 実像、倒立、縮小

わかっていること: 凸レンズで、物体は焦点距離の 2 倍より遠い。像は反対側の f と 2f の間にできる。

レンズの式: dₒ > 2f ⇒ f < dᵢ < 2f

計算例: f = 10 cm、dₒ = 30 cm → dᵢ = 15 cm、m = −dᵢ/dₒ = −0.5:実像、倒立、半分の大きさ

この型を開く: 物体が2fより遠い
物体が 2f より遠い — 実像、倒立、縮小. 物体が 2f の外側:実像は f と 2f の間に、上下逆で小さくできる。 凸レンズで、物体は焦点距離の 2 倍より遠い。像は反対側の f と 2f の間にできる。
物体が 2f の外側:実像は f と 2f の間に、上下逆で小さくできる。

02

物体が 2f — 実像、倒立、同じ大きさ

わかっていること: 凸レンズで、物体はちょうど焦点距離の 2 倍。物体距離と像距離が等しくなる。

レンズの式: dₒ = 2f ⇒ m = −1

計算例: f = 10 cm、dₒ = 20 cm → dᵢ = 20 cm、m = −1:実像、倒立、ちょうど等倍

この型を開く: 物体が2fの位置
物体が 2f — 実像、倒立、同じ大きさ. 物体が 2f:像は反対側の 2f にでき、倒立で同じ大きさ。 凸レンズで、物体はちょうど焦点距離の 2 倍。物体距離と像距離が等しくなる。
物体が 2f:像は反対側の 2f にでき、倒立で同じ大きさ。

03

物体が f と 2f の間 — 実像、倒立、拡大

わかっていること: 凸レンズで、物体は 2f より近いがまだ焦点の外側。像は 2f より遠くにできる。

レンズの式: f < dₒ < 2f ⇒ dᵢ > 2f

計算例: f = 10 cm、dₒ = 15 cm → dᵢ = 30 cm、m = −2:実像、倒立、2 倍の大きさ

2f の型を開き、物体を 15 cm まで動かす
物体が f と 2f の間 — 実像、倒立、拡大. 物体が f と 2f の間:実像は 2f より遠くにでき、倒立で拡大される。 凸レンズで、物体は 2f より近いがまだ焦点の外側。像は 2f より遠くにできる。
物体が f と 2f の間:実像は 2f より遠くにでき、倒立で拡大される。

04

物体が f の内側 — 虚像、正立、拡大

わかっていること: 凸レンズで、物体は焦点距離より近い。dᵢ は負になり、像が物体と同じ側にあることを意味する。

レンズの式: dₒ < f ⇒ dᵢ < 0

計算例: f = 10 cm、dₒ = 6 cm → dᵢ = −15 cm、m = +2.5:虚像、正立、2.5 倍の大きさ

この型を開く: 物体がfより内側
物体が f の内側 — 虚像、正立、拡大. 物体が f の内側:光はなお広がり、目は大きな正立像を読み取る。 凸レンズで、物体は焦点距離より近い。dᵢ は負になり、像が物体と同じ側にあることを意味する。
物体が f の内側:光はなお広がり、目は大きな正立像を読み取る。

05

凹レンズ — つねに虚像、正立、縮小

わかっていること: 凹レンズなので f 自体が負。物体をどこに置いても答えの性質は変わらない。

レンズの式: f < 0 ⇒ dᵢ < 0

計算例: f = −10 cm、dₒ = 20 cm → dᵢ = −6.7 cm、m = +0.33:虚像、正立、3 分の 1 の大きさ

この型を開く: 凹レンズ
凹レンズ — つねに虚像、正立、縮小. 凹レンズ:像は虚像で正立、縮小され、つねに焦点の内側にある。 凹レンズなので f 自体が負。物体をどこに置いても答えの性質は変わらない。
凹レンズ:像は虚像で正立、縮小され、つねに焦点の内側にある。
参考文献 (2)
  • Insight block 1 — why a real lens has a smear of focal points rather than one: M. Born and E. Wolf, Principles of Optics, 7th (expanded) edition, ch. 5. Cambridge University Press, 1999. ISBN 978-0-521-64222-4 — the aberrations a thin-lens model leaves out.
  • Insight block 3 — the lensmaker's equation, and why the surrounding medium is in it: E. Hecht, Optics, 5th edition, ch. 5. Pearson, 2017. ISBN 978-0-13-397722-6.
物体を遠ざけると像は小さくなる、大きくはならない

遠い物体ほど大きな像になるという直感は逆です。薄いレンズでは倍率が m = −f/(do − f) なので、大きさを決めるのは物体と焦点のであり、物体距離そのものではありません。この道具の見本がそれを示します。f = 10 cm のとき、4 cm の物体を do = 20 cm に置くと像も 4 cm ですが、30 cm まで遠ざけると像は 2 cm に縮みます。11 cm から 110 cm へ動かせば、像は 40 cm から 0.4 cm へ、百分の一に落ちます。レンズは何も変えていません。

全プロセスの詳細解説

  1. 4 cm の物体の像(凸レンズから 30 cm) 5 ステップ

    高さ 4 cm の物体が、焦点距離 10 cm の凸レンズから 30 cm 離れた位置に置かれている。像の位置を求めよ。さらに、スクリーンに鮮明な像を映し出すことができる、物体とスクリーンとの最小距離を求めよ。

    1. 前半で必要となる物理法則は薄レンズの公式のみである。像距離についてこれを解くと、逆数の引き算により 15 cm という正の値が得られる。これは、光がそこに実際に収束していることを公式が示している。

    2. 倍率は 2 つの距離の比であり、符号の約束によって向きが表される。負の値は倒立を意味し、絶対値が 1 未満であることは縮小を意味するため、4 cm の物体は上下逆さまの 2 cm の像となる。そして、これは実像であるため、15 cm の位置に置いたスクリーンに映し出すことができる。

    3. 次は、このツールでは答えが得られない問いである。レンズの公式を dₒ + dᵢ に代入することにより、物体と像の間の距離を物体距離のみの関数として表す。

    4. 微分して 0 とおくと、条件は (dₒ − f)² = f² と整理される。したがって極値をとる点は dₒ = 2f であり、このとき像距離もまた 2f となる。

    5. そのときの距離は 4f = 40 cm であり、これは極大ではなく極小である。物体をどちらの方向に動かしても全距離は増大し、両方向ともに無限大へと向かう。

    解答

    ツールには di = 15m = −0.5、および像の高さ −2(実像・倒立)と表示される。表示されない結果は 4f の法則である。すなわち、レンズをどのように配置しても、この物体の実像を 40 cm より近い位置に結ぶことはできない。現在の配置では 45 cm 離れているため、最もコンパクトな配置ですらない。この制約が、光学ベンチの長さ、プロジェクターの投写距離、カメラ本体のサイズを規定している。これは 1 クリックで確認できる。dₒ = 20 のプリセットを選択すると、像も 20 の位置に置かれる。つまり最小距離では、物体距離と像距離は等しくなる。

学習の道すじ

光の屈折

例題

  • 物体が2fより遠い - 2fより遠くに物体を置くと、fと2fの間に実像・倒立・縮小の像ができる。
  • 物体が2fの位置 - 2fの位置に物体を置くと、2fの位置に実像・倒立・等倍の像ができる。
  • 物体がfより内側 - 焦点距離より内側に物体を置くと、虚像・正立・拡大の像ができる。
  • 凹レンズ - 凹レンズは常に虚像・正立・縮小の像を作る。