ツィオルコフスキーのロケット方程式
Δv = Isp · g₀ · ln(m₀/mf) — 宇宙飛行を支配する方程式
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ロケット方程式の専制 🖖
ペイロードの1kgを加速するには推進剤が必要です。しかしその推進剤も質量を持ち、さらに多くの推進剤が必要になります。コストは指数関数的に増加します。デルタvを2倍にするには、質量比を約2乗しなければなりません。サターンVが打ち上げ時に2,900トンもあったのに、月に届けられたのは45トンだけだった理由がここにあります。アニメーションをご覧ください:点火時は推進剤タンクがロケット全体を占め、燃焼終了時にはほとんど何も残りません。
ロケットはなぜ質量を後方へ放出するのか 🖖
ロケットは押す相手がないため、推進剤を後方へ放出して進む。噴射速度 ve で後ろへ放り出された1キログラムごとに、船は前へ押される(ニュートンの第三法則)。船が軽くなっていく中でこれらの微小な加速を足し合わせると、対数が現れる。実用的な教訓は、燃料をどれだけ積むかより、排気をどれだけ速く噴くか――比推力が測るもの――のほうが効くということだ。ve を2倍にすれば、まったく同じ質量比のまま Δv も2倍になる。
方程式は相対論でも生き残る 🖖
ニュートン的な Δv を、依然として線形に足し合わさる相対論的量であるラピディティに置き換えても、質量比の対数というまったく同じ形がどんな速度でも成り立つ。だからロケットの Δv 予算には上限がない――速度は決して c に届かないのに、である。落とし穴は苛烈だ。物質・反物質の光子ロケット(ve = c)でも 0.9c に達するには 4.4 近い質量比が要り、両端で減速もする往復ではそれが4乗となり、350 を超える。
例題
- サターンV 第1段 - Isp=311s、質量比=4.5 → Δv˜4.6 km/s、推進剤質量比 78%
- ファルコン9(海面高度) - Isp=282s、質量比=6 → Δv˜5.0 km/s、推進剤質量比 83%
- イオンエンジン - Isp=3000s、質量比=12 → Δv˜73 km/s(イオンスラスタ:推力はごくわずかだがΔvは非常に大きい)
- ホビーロケット - Isp=130s、質量比=2.5 → Δv˜1.2 km/s、推進剤質量比 60%