| 和集合 | |
|---|---|
| 直交する二円柱の共通立体 | |
| 高さ h の環 |
レッスン
理論 — 二つの立体の組み合わせ
二つの立体を組み合わせた結合立体の体積(共通部分 A ∩ B、和集合 A ∪ B、差 A ∖ B)は、その断面積の積分によって求まります。どの高さにおいても、組み合わせ立体の断面は、もとの二つの立体の断面を同じように組み合わせたものになります。
各記号の意味
A(z), B(z)- 高さ z における二つの立体の断面積
S(z)- 高さ z における組み合わせ立体の断面積
公式の導き方
- 双方の立体を同じ高さでスライスします。高さ z の点について考えると、その点が A ∩ B に含まれるのは双方の断面に同時に含まれるとき、かつそのときに限られます。したがって、共通部分の断面は断面どうしの共通部分になります。和集合の断面では、重なり合う部分を一度だけ数えます。
- 積分します。全体の体積は S(z) の積分です。和集合の断面積を項ごとに積分すると、体積についても全く同じ加減の規則が成り立つことが分かります。
- 前提
- どの高さでも断面積が数式で表せることが前提です。くり抜かれた球の z = ±h/2 のように断面積の表式が切り替わる境界では、積分区間をそこで分割します。
全プロセスの詳細解説
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直交する二円柱 2 ステップ
中心軸が1点で直交する、半径 r の二つの円柱がある。双方の内部にある共通立体の体積を求めよ。
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高さ z において各円柱の断面は半幅 √(r² − z²) の帯状になり、この二つの帯が直交して正方形をつくります:
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z = −r から z = r まで積分します:
解答
16r³/3(r = 1 のとき 5.3333)
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穴の開いた球 3 ステップ
半径 5 の球の中心を貫く穴を開け、高さ 6 の環を残した。この環の体積を求めよ。
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環の半分の高さは 3 ですから、穴の半径は
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−3 ≤ z ≤ 3 において、断面は内径 4 から外径 √(25 − z²) までの円環になります:
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積分します:
解答
36π ≈ 113.0973
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球の大きさが消える理由 3 ステップ
直径が h 以上である任意の球からくり抜いた高さ h の環の体積は πh³/6 であることを示し、直径 6 の球の体積と一致することを確かめよ。
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a² = R² − (h/2)² より、高さ z における円環の面積は
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z = −h/2 から z = h/2 まで積分します:
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h = 6 のときこの値は 36π となり、半径 3 の球の体積に一致します。これは R = 3 となって穴が塞がったときの環そのものです:
解答
R ≥ h/2 である限り、R の値にかかわらず V = πh³/6
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球と外接円柱のすき間 3 ステップ
半径 r、高さ 2r の円柱の内部に半径 r の球が収まっている。両者のすき間の体積を求め、そこから球の体積を求めよ。
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高さ z において、すき間の断面は円柱の半径と球の半径の間にできる円環になります:
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z = −r から z = r まで積分します:
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これを円柱の体積から引きます:
解答
すき間の体積は 2πr³/3(r = 1 のとき 2.0944)。したがって球の体積は外接円柱の3分の2にあたる 4πr³/3 となる。
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二円柱の和集合 3 ステップ
問題1の二つの円柱を、それぞれ長さ 2r で切り落とした。少なくとも一方の内部に含まれる部分の体積を求めよ。
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各円柱の断面は長さ 2r、幅 2√(r² − z²) の帯状であり、和集合の断面では重なり合う正方形を一度だけ数えます:
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第1項を積分すると、半円の面積の 8r 倍になります:
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したがって
解答
4πr³ − 16r³/3(r = 1 のとき 7.233)
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くり抜かれた部分の体積 3 ステップ
問題2において球からくり抜かれた部分の体積を求めよ。
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くり抜かれたのは、ドリルが通る領域に含まれる球の部分です。|z| ≤ 3 では断面全体が穴(半径 4 の円盤)になり、3 ≤ |z| ≤ 5 では球自身の円盤のほうが小さくなります:
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断面を表す式が切り替わる境目で積分を分割します:
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検算:球全体から問題2の環を引いた値と一致します。
解答
392π/3 ≈ 410.5014
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円筒殻法による環の体積 2 ステップ
問題2の環の体積を、穴の中心軸のまわりの円筒殻法(バウムクーヘン積分)によって求めよ。
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中心軸からの距離 x(4 ≤ x ≤ 5)にある円筒殻は、球の底面から上面まで伸び、その高さは 2√(25 − x²) です:
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u = 25 − x² と置換します:
解答
36π(スライス法による結果と一致)
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学習の道すじ
積分の応用
参考文献 (4)
- The slicing method the page applies to each combination, V = ∫ A(x) dx, and the washer as the difference of two discs: G. Strang and E. Herman, Calculus Volume 1, OpenStax (2016), section 6.2, “Determining Volumes by Slicing”.
- Insight block 1: Archimedes' letter to Eratosthenes announcing that the solid inside two cylinders inscribed in one cube “is two-thirds of the whole cube”, and that, unlike the solids compared before with cones and cylinders, it “is found to be equal to one of the solid figures which are bounded by planes” (pp. 12–13); “One of the two geometrical proofs is lost” (Introductory Note, p. 7), and Proposition 15, the mechanical investigation of the same solid, “is lost” (p. 48): T. L. Heath (ed.), The Method of Archimedes, Recently Discovered by Heiberg: A Supplement to The Works of Archimedes, 1897, Cambridge University Press (1912).
- Insight blocks 1 and 3: the sphere two thirds of its circumscribed cylinder (On the Sphere and Cylinder, Book 1); the tomb carrying a sphere and a cylinder, found by Cicero in Sicily in 75 BC under brambles and thickets; Heiberg's discovery in 1906 of the tenth-century manuscript containing the Method: J. J. O'Connor and E. F. Robertson, “Archimedes of Syracuse”, MacTutor History of Mathematics Archive, University of St Andrews (last updated January 1999).
- Insight block 3: Zu Geng (about 450 to about 520) cut a circumscribed cube into eight small cubes and these by cylindrical cuts, and found the sphere's volume by comparing the pieces through the principle that solids of the same height with sections in a constant ratio have volumes in that ratio: J. J. O'Connor and E. F. Robertson, “Zu Geng”, MacTutor History of Mathematics Archive, University of St Andrews (last updated December 2003).