レッスン
理論 — レイノルズ数と流況
レイノルズ数は、運動する流体に起こり得る二つの事柄を比較します。慣性によってそのまま運ばれるか、粘性によって引き延ばされて均されるかです。式はRe = ρvD/ηとなり、単位はすべて相殺されます。単位を持たない純粋な数になるわけですが、これこそが重要な点です。レイノルズ数が等しければ、規模や速度、流体の種類が異なっても、二つの流れは全く同じように振る舞います。水槽内の模型で航空機の代わりが務まるのはこのためです。
各記号の意味
Re- 比率そのものです。単位は一切ありません
ν- 動粘度。η/ρであり、ここではこの組み合わせだけが意味を持ちます
- 前提
- 滑らかで真っ直ぐな円管における、十分に発達した流れを前提としています。管壁の粗さや曲がり、助走区間の長さは、いずれも流れの遷移点をずらしてしまいます。このページのしきい値が絶対的な定数ではなく、あくまで慣例に過ぎないのは、実はこうした理由からです。
全プロセスの詳細解説
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回流水槽内のダクト 7 ステップ
直径0.40 mの円形換気ダクトの中を、空気が3.0 m/sで流れています。内部の流れを観察するため、回流水槽で1:10の模型を使った実験を計画しています。模型内の流れをダクト内の流れと同じ状態にするためには、水の速度をどれくらいにする必要があるでしょうか?
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空気の密度と粘度が、答えの中で別々に現れることはありません。後者を前者で割ると動粘度が得られます。1.813 × 10⁻⁵を1.204で割った、1.5058 × 10⁻⁵ m²/sです。動粘度の行では、丸められて1.51 × 10⁻⁵と表示されます。レイノルズ数が流体について知る必要がある情報は、この一つの数値にすべて集約されています。
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ダクトにおけるRe = vD/νの計算は、3.0 × 0.40を1.5058 × 10⁻⁵で割り、79,691となります。流況の行は乱流を示します。4000を超えればすべて乱流ですが、これはその二十倍にも達しています。
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形状が相似であり、かつレイノルズ数が一致するとき、二つの流れは同じであるとみなせます。この問題における無次元数はReのみであるため、これを一致させることが唯一の条件となります。そしてその条件のどこにも、模型で同じ流体を使わなければならないとは書かれていません。流体の選択こそが、ここで活用すべき自由度なのです。
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20 °Cの水の場合、1.0016 × 10⁻³ Pa·sを998.2 kg/m³で割ると、1.0034 × 10⁻⁶ m²/sになります。水は空気に比べて密度が約八百倍、粘度が約五十五倍ありますが、この二つはほぼ相殺されます。結果として15.007という係数だけが残り、初学者の直感とは逆の事実が浮かび上がります。慣性力を基準にすると、空気のほうが流れやすい流体なのです。
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二つのレイノルズ数を等しいと置いて、水槽に必要な速度を求めます。管を十分の一に縮小することで、必要な速度は十倍になります。一方で空気を水に置き換えることで、速度は15.007で割られます。結果として流体の影響が上回り、答えは1.999 m/sに落ち着きます。十分の一のサイズの模型であるにもかかわらず、そこを流れる水は、対象となる空気よりも遅く流れることになります。
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ツールを水、1.999 m/s、0.040 mに設定してみてください。レイノルズ数の行はダクトの79,691に対して79,689を示します。この二という差は、有効数字四桁で指定した速度の最後の桁によるものです。「以下の流速で層流」の行を見ることでも、この一致を確認できます。ダクトの空気が層流になるには0.0866 m/sを下回る必要があり、模型の水は0.0577 m/sを下回る必要があります。そしてどちらの流れも、それぞれの上限値の34.6倍で流れていることがわかります。
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水槽の速度を1.999に設定する人はいません。ダイヤルを2.0 m/sに丸めると、値は79,728となります。これは0.05%高い数値ですが、レイノルズ数における0.05%の誤差など、水槽の計測機器が判別できる限界をはるかに下回っています。
解答
答えは約2.0 m/s、40 mmの模型を通る流れです。厳密に要求される値は1.999 m/sです。このページでは一つの設定に対して一つのレイノルズ数が表示されますが、その数値は二つの状態を比較するために使われます。79,691の横に79,689が並ぶのは偶然ではなく、これがまさに求めていた答えだからです。模型から実際のダクトへと持ち帰ることができるのは、無次元数だけです。摩擦係数や圧力係数は適用できますが、パスカルやニュートンといった単位をそのまま持ち込むことはできません。水中で測定された圧力差はρv²の比率で換算されます。1.204 × 3.0²に対する998.2 × 2.0²の比率により、水槽ではダクトの368倍の圧力が計測されることになります。
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参考文献 (2)
- Where the number and the threshold come from: O. Reynolds, "An Experimental Investigation of the Circumstances Which Determine Whether the Motion of Water Shall Be Direct or Sinuous, and of the Law of Resistance in Parallel Channels." Philosophical Transactions of the Royal Society of London 174, 1883, pp. 935–982.
- What the lower threshold actually marks, measured by timing whether turbulence survives: K. Avila, D. Moxey, A. de Lozar, M. Avila, D. Barkley & B. Hof, "The Onset of Turbulence in Pipe Flow." Science 333(6039), 2011, pp. 192–196.