レッスン
理論 — 転がる競争と慣性モーメント
質量が物体の押しにくさを表すように、慣性モーメント I は物体の回しにくさを表します。質量 m、半径 r の物体の場合 I = k m r² と書けます。ここで、形状係数 k は質量の分布のみによって決まり、中実の球では 2/5、中実の円柱では 1/2、薄い中空の球では 2/3、フープでは 1 となります。滑らずに転がる物体は、進んだ距離と全く同じ長さの円周をほどきながら進むため v = ωr となり、傾斜角 θ の斜面では a = g sin θ ÷ (1 + k) の加速度で下ります。
各記号の意味
k- 形状係数、I ÷ mr²。転がっている間、到着時間を決める物体の唯一の性質です。一度滑り出すと、k は影響しなくなります。
I- 慣性モーメント(kg·m²)。回転運動における質量にあたるものです。
a- 斜面を下る加速度。摩擦のない滑りでは g sin θ となり、転がる物体ではそれより小さくなります。
μ_s- 静止摩擦係数。滑り出さずに接点が保てる限界です。転がるためには μs ≥ tan θ · k ÷ (1 + k) が必要です。
μ_k- 動摩擦係数。滑り出したあとに接点に働く摩擦です。通常は μs より小さくなります。
全プロセスの詳細解説
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同じ斜面を下る球とフープ 4 ステップ
中実の球とフープが、傾斜 15°、長さ 2 m の斜面の頂上から静止状態で同時に放されます。どちらも滑らずに転がります。それぞれが下まで到達するのにかかる時間と、球がゴールしたときにフープがどれだけ後ろにいるかを求めてください。g = 9.81 m/s² とします。古典的な四物体の競争を押して確認してみましょう。
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斜面に沿った重力の成分はどちらも同じです:
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各物体の加速度は、この値を1に形状係数を足した値で割ったものになります:
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静止状態からは s = ½at² となるため、2 m 進む時間は次のようになります:
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球がゴールしたとき、フープは ½ a_hoop t_ball² しか進んでいません:
解答
球は 1.485 s かかり、フープは 1.775 s かかります。球がゴールラインを越えたとき、フープは 0.600 m 後方にあり、これは斜面のほぼ三分の一にあたります。計算の途中で質量や半径は一度も登場しませんでした。一様な中実の球であれば、ビー玉であれボウリングの球であれ、どんなものでも同じ答えになります。
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