賭博者の破産

一人のプレイヤーが、手持ちのチップと目標を決めて賭け始めます。終わるのは、チップがなくなるか、目標に届いたとき。まずは資金の多い相手と対戦し、次にルーレットへ。一回に賭けるチップを一枚から全額まで動かしてみましょう。

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レッスン

理論 — 賭博者の破産

賭博者の破産は、手持ちa枚から始めたプレイヤーが、チップを失い尽くすか目標Nに到達するまで賭け続ける問題です。各回の勝敗は独立で、勝つ確率をpとします。1枚ずつ賭けるとき、Nに到達する確率は、r = q/pとして(1 − ra)/(1 − rN)。p = ½ならa/Nです。賭ける回数の期待値はa/(q − p) − (N/(q − p))·P(Nに到達)で、p = ½ならa(N − a)になります。どの戦略でも、損失の期待値は、控除率q − pと賭ける総額の期待値の積です。

各記号の意味

a
最初の持ちチップ
N
目標の枚数。相手の持ち分はN − a
p
当たると賭け金と同額の利益を得る賭けで、勝つ確率。q = 1 − p
T
終了までに賭ける回数
S
各回に賭けた額を一度ずつ足した、賭け金の総額
前提
各回の勝敗は独立です。当たれば賭け金と同額の利益を得て、外れれば賭け金をすべて失います。ルーレットでゼロが出た場合も負けです。チップは整数枚ずつ賭け、手持ちが0かNになるまで続けます。

資金の多い相手にはほぼ破産する。それでもゲームは公平 🖖

10枚で1,000枚に挑むを押してみてください。コインを投げるたびに勝ち負けは五分五分で、このページにもその公平さを崩す仕組みはありません。全プレイヤーの収支の平均はちょうど0です。だから、ほとんどの線が底に落ちていく間も、平均を示す破線は10枚の高さを保ちます。ここでいう公平さは、この平均についての性質です。あなたが相手の1,000枚を手にする確率は10/1,010 = 0.9901%。破産する99.0099%の人の損失が、わずかな勝者の利益を支えています。101人に1人が1,010枚を持ち帰れば、平均は10枚になるのです。終了までの時間も、大きく偏ります。半数は220回目までに終わるのに、平均は10 × 1,000 = 10,000回。まれに長く続く経路が、平均を押し上げます。賭け方を変えても、0.9901%は変わりません。公平なゲームでは、どの戦略でもNに到達する確率はa/Nです。表の右端の列がそれに当たります。大胆に賭ければ、終了までの時間や賭ける総額は変わりますが、到達確率も収支の平均も変わりません。相手の資金が無限なら、破産は確実です。グリンステッドとスネルは、1 − a/NでNを限りなく大きくして、この結果を導いています。また、手持ちx枚からNに到達する確率は、x − 1枚からの確率とx + 1枚からの確率の平均です。これは、<a href="/math/laplace-equation">ラプラス方程式</a>で板の温度を定めるのと同じ規則です。

控除率は、賭けるたびにその全額にかかる 🖖

100を倍に:1枚ずつを押してみてください。ヨーロピアンルーレットの赤は、当たれば賭けた額と同額の利益が得られ、当たる確率は18/37です。したがって、賭けたチップの平均損失は1/37 = 2.70%。「最後には、持ってきた分の約2.7%を失うのだろう」と考えたくなります。その計算で残る97.30枚を示しているのが、薄い破線です。実際には、終了時の全プレイヤーの平均は1枚を下回ります。200枚を目指して1枚ずつ賭けると、終了までの回数は平均3,666.9回。毎回1枚を賭けるので、3,666.9の1/37に当たる99.11枚が損失の期待値になります。最終結果から計算する100 − 200 × P(200に到達)も、まったく同じ値です。結果の表では、両方の計算を確かめられます。次に100を倍に:一回でを押してみましょう。100枚を一度だけ賭けると、平均損失は2.70枚。倍になる確率は18/37 = 48.6486%で、1枚ずつ賭ける場合の0.4466%を大きく上回ります。毎回の賭けがプレイヤーに不利なとき、目標に到達する確率を最大にするのは、手持ち全額か、目標までの不足分を賭ける大胆な賭け方です。カイル・シーグリストの公開教科書Randomに、その証明があります。この章は、レスター・ダビンズとレナード・サベージが1965年に出版したHow to Gamble If You Mustに基づいています。大胆に賭けると、遊べる時間は短くなります。平均3,666.9回のところが、たった一回です。

1枚ずつ賭けると、手持ちが多いほど倍にしにくい 🖖

10を倍に:1枚ずつを押すと、倍になる確率は36.8031%。そのまま表を下へ見ていきましょう。50枚なら6.2775%、100枚なら0.4466%、1,000枚なら3.30×10⁻²²%です。大胆な賭け方は、何枚でも48.6486%のまま。手持ちが多ければ、確かに長く続けられます。ただ、その長い時間に繰り返す賭けのすべてに、控除率がかかります。目標を手持ちの倍にすると、式は簡潔になります。失敗と成功の確率の比は、正確に(19/18)a対1。最初の手持ちを1枚増やして目標もその倍にすると、この比は19/18倍になります。100枚なら222.9対1です。アブラハム・ド・モアブルは1711年に一般の式を導きました。その工夫を、グリンステッドとスネルが紹介しています。チップに仮の価値を与え、チップが増えるごとにその価値をq/p倍にすると、不公平なゲームが、その価値で測る限り公平になるのです。もう一つのゼロも押してみてください。わずかな条件の違いが、確率を大きく変えます。アメリカンルーレットではポケットが一つ増え、控除率は2.70%から5.26%へ、ほぼ倍になります。100枚を1枚ずつ賭けて倍にできる確率は、0.4466%から0.002656%へ。成功は約168倍もまれになります。一方、大胆な賭け方では48.6486%から47.3684%へと少し下がるだけです。次に扱うマーチンゲール法は、まさにこの難しさを避けようとする賭け方です。少額から始め、負けるたびに賭け金を倍にします。

全プロセスの詳細解説

  1. 百万分の一 4 ステップ

    赤に1枚ずつ賭けてチップを倍にするとき、成功する確率が百万分の一以下になるのは、何枚からでしょうか。まず100を倍に:1枚ずつを押して、100枚での確率を確認してください。

    この問題をツールで開く

    1. ヨーロピアンルーレットで100枚から始めると、ページの結果は次のとおりです。

    2. 目標が最初の手持ちの倍ならN = 2aです。1 − r2a = (1 − ra)(1 + ra)と因数分解できるので、分数を簡単にできます。100枚の場合、r100 = 222.90です。

    3. この確率を百万分の一と置き、aについて解きます。

    4. チップは整数枚なので、求めた値の前後の整数で確かめます。

    解答

    ヨーロピアンルーレットなら256枚です。255枚では百万分の1.03、256枚では百万分の0.975になります。アメリカンルーレットではr = 20/18。同じ手順で131.1と求まるので、132枚です。大胆な賭け方なら、ここで挙げたどの枚数でも、倍になる確率はヨーロピアンで48.65%、アメリカンで47.37%。ページで手持ちを256、目標を512に設定し、一回に賭ける枚数を動かして比べてみてください。

学習の道すじ

公平なゲームが招く破産

参考文献 (3)